図書館に揃えてほしい「プロレス本」52点
選:キャッチ堂(岡村正史&川村卓)/1994年作成

 
書名
著/編
出版社
ひとこと
神話作用
ロラン・バルト
現代思潮社
1967
古典的文献。ブルジョア文化批評の立場からプロレスを称賛。
燃えよ!闘魂
アントニオ猪木
東京スポーツ新聞社
1975
プロレス・タレント本の元祖的存在。“新版”(81年)あり。
もう一つの昭和史@深層海流の男・力道山
牛島秀彦
毎日新聞社
1978
戦後史の暗流と力道山の関係を追及。文庫書名『力道山物語』
私、プロレスの味方です
村松友視
情報センター出版局
1980
ファンにとっての“常識”が初めて活字に。その意義は大きい。
当然、プロレスの味方です
村松友視
情報センター出版局
1980
著者が初めて猪木と語った。この二人はその後もタッグを組む。
ダーティ・ヒロイズム宣言
村松友視
情報センター出版局
1981
‘村松三部作’完結。後のプロレス本に多大な影響を与えた。
ファイター 評伝アントニオ猪木
村松友視
情報センター出版局
1982
プロレスラーの「評伝」は例がない。ラストシーンが話題に。
四角いジャングルブック
村松友視・小野好恵
冬樹社
1982
小野の国際プロレスへの思いが光る。村松はむしろ引き立て役。
馬場派プロレス宣言
栃内良
白夜書房
1982
反馬場包囲網の中で堂々と馬場を擁護。心情あふれる一冊。
猪木は死ぬか!
井上義啓
プレイガイド・ジャーナル
1982
昭和アナログ世代がつづった心情的猪木論の一典型。
激突!馬場派VS猪木派
群雄社出版
1983
BI対決は永遠なり。当時のプロレスファン心理がよみがえる。
力道山以前の力道山たち
小島貞二
三一書房
1983
相撲、芸能に詳しい著者ならではの貴重な‘前史’もの。
世紀末文化考 アントニオ猪木に関する倒錯的試論
板坂剛
先鋭疾風社
1984
猪木への過剰な思い入れがこうまで書かせたのか。大問題作。
門茂男のザ・プロレス@ 力道山の真実
門茂男
角川書店
1985
ひたすら金と女。裏面ものの代表的著作。
門茂男のザ・プロレスA 馬場・猪木の真実
門茂男
角川書店
1985
プロレス界もやはり人間社会の縮図だと思い知らされる。
門茂男のザ・プロレスB 群狼たちの真実
門茂男
角川書店
1985
それでも我々はプロレスを愛せるか?いや、だから愛する!?
ケーフェイ
佐山サトル
星雲社
1985
禁断の書的なイメージだが、そうでもないところがむしろ多い。
君は力道山を見たか
吉村義雄
飛鳥出版
1985
力道山の人となりを知ることができる。
格闘技バイブル
松浪健四郎
ベースボールマガジン社
1988
プロレスを多様な視点から考えるヒントになる‘格闘人類学’。
知的プロレス論のすすめ
岡村正史
エスエル出版
1989
‘村松三部作’以降の渇きを癒す。「朝日」で井上章一が書評。
仰天・プロレス和歌集
夢枕獏
集英社
1989
軽く楽しく読めます。
別冊宝島99 『超プロレス主義』
宝島社
1989
UWFが時代の花形だった頃の‘格闘技’志向のムードが濃い。
仕事師たちの哀歌(エレジー)
夢枕獏
集英社
1989
国際プロレス崩壊ネタは涙なくしては読めないだろう。
お父さんのバックドロップ
中島らも
学習研究社
1989
悪役レスラーを父にもつ息子の心境は   
激闘の昭和スポーツ史I『プロレス』
ベースボールマガジン社
1989
ムックものだが、資料的価値は高い。
邪推するたのしみ
井上章一
福武書店
1989
常見耕平とのプロレスをめぐる対談は知的興味にあふれる。
別冊宝島120『プロレスに捧げるバラード』
宝島社
1990
「プロレスとは何か」に正面から挑んだ力作ぞろい。
異端の小国 小人プロレスの世界
高部雨市
現代書館
1990
小人プロレスは障害者にあらず。貴重な労作。
プロレス少女伝説
井田真木子
かのう出版
1990
立花隆は反対したが「大宅賞」受賞。神取しのぶの取材は圧巻。
欲望のメディア
猪瀬直樹
小学館
1990
テレビとプロレスの関係を考えるためにも参考になる。
闘魂記
アントニオ猪木
集英社
1990
‘スキャンダル’以前の猪木の決定的‘自伝’。巧みな構成。
日本プロレス学宣言
岡村正史
現代書館
1991
「学」を単なるシャレに終わらせない超マジメ本。
最強格闘技論
小島一志
スキージャーナル
1991
結局は極真空手絶賛だが、プロレス論は説得力あり。
プロレス狂読本 愛と悲しみのロープ
布施綱治
ビー・エヌ・エヌ
1991
プロレス評論家の草分け・田鶴浜弘へのインタビューは貴重。
新日本プロレス20年史
新日本プロレス
1991
新日本プロレス以外にこんな本は出せない。入手困難。
大学デビューのための哲学
入不二基義
星雲社
1992
入不二のプロレス論は本邦初の本格的な哲学的考察といえる。
フラッシュ・バック プロレスラー激白区コメント99
栃内良
柏書房
1992
レスラーの名(迷)台詞が集合。著者が楽しくコメントする。
ケロのプロレス青春旅日記
田中秀和
三一書房
1992
著者は人気リングアナ。新日プロへの就職作戦が面白い。
別冊宝島179『プロレス名勝負読本』
宝島社
1993
書き手各人各様の見方と思い入れが激突。読みごたえあり。
別冊宝島185『プロレス必殺技読本』
宝島社
1993
『名勝負読本』とペアをなす。シリアスからお笑いまでカバー。
別冊宝島EX『女子プロレス読本』
宝島社
1993
開花した女子プロレス界をトータルにまとめた貴重な一冊。
猪木とは何か?
紙のプロレス特別編集委員会
芸文社
1993
反猪木方位網の中で猪木へのオマージュだけでまとめた話題作
プロレス社会学
マイケル・R.ボール
同文館出版
1993
図書館好きしそうだが、タイトル以上でも以下でもない本。
汚れた守護天使
リザ・ゴディ
早川書房
1993
ストーリーはともあれ、試合描写が出色である。
リング・リング・リング 涙のチャンピオンベルト
つかこうへい
白水社
1993
舞台脚本版と映画シナリオ版は白水社から出ている。
‘94ゴング プロレス観戦パーフェクトガイド
日本スポーツ出版社
1994
一般向けのガイドブック。毎年出ます(と思う)。
プロレス大事典
斉藤文彦
小学館
1994
中学生向けのガイドブック。'YA'コーナーでも大丈夫。
新・プロレス大全科
少年チャンピオン編集部 編
秋田書店
1994
小学生向けのガイドブック。児童書コーナーに。
別冊宝島EX『格闘技死闘読本』
宝島社
1994
'格闘技論'の中でプロレスがどう語られるのか。
世紀末にラリアット
岡村正史
エスエル出版会
1994
家庭・親子とプロレスをめぐるエッセイは著者の新境地を示す。
猪木とは何か キラー編
文芸社
1994
村松友視、猪木、長州、前田、船木など豪華な顔ぶれが登場。
プロレス観戦学入門 必殺技の方程式
川村卓
三一書房
1994
観客に徹した立場から見方と楽しみ方が'地ばなし'風に展開

※まず岡村が選書し、川村が補足しました。選者の自著や共著も遠慮なしに選んでいます。

※いうまでもありませんが、完璧なリストなどありえません。タタキ台としてご利用ください。

※いわゆる純粋な「プロレス本」以外の文芸書等も選んでいます。

※「年」の欄は初版年。文庫化された年は記載していません。

 

<管理人より>

※IEで、画面サイズ1024*768、画面の左右両サイドにランチャ等を起動していない状態で最大表示すると快適に見れるように設定してあります。Netscapeの場合は画面の左右両サイドにランチャ等を起動していない状態で、画面サイズは800*600のほうが文字の大きさの都合上、見やすいと思います。

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