2022年6月例会のご案内 2022/06/10
日時:2022年6月25日(土) 午後2時〜5時

場所:京都教育文化センター101号室

話題:「西鉄ライオンズがあったころ―神様・仏様・稲尾様―」

話題提供者:色中亭達磨(松田隆典・滋賀大学教授)


〈概要〉

 発表者はMLBとNFLのチームの立地条件について論文らしきものを執筆した。一方、日本のプロ野球やJリーグの歴史とチームの立地条件について研究するなか、郷里に近く少年期にファンになった西鉄ライオンズの歴史とその盛衰の背景について調べ、あわせて立地する福岡・博多(合わせて福博)の発展について考察した。メインタイトルは永井・橋爪両氏の著書のオマージュである。未発表のエッセーも同じタイトルで執筆中である。サブタイトルはその中の中心的な登場人物の1人稲尾和久の自伝のタイトルでもある。

 コンテンツとしては、西鉄ライオンズがプロ野球チームとして参入した経緯、1950年代まで監督を務めた三原脩の日本シリーズ3連覇と1958年シリーズで稲尾投手がサヨナラホームランを放った時の写真の球場の看板広告の分析、中西太が監督を務めた1960年代半ばにおける福岡市の発展などである。ここまでは発表者がプロ野球をテレビで観戦して仲間とプレーに興じる以前の出来事であり、発表者にとって「神話」である。リアルタイムで「目撃」していない古写真などを使って紙芝居風にお話ししたい。

発表者にとってのリアルタイムのライオンズの野球は、永井・橋爪両氏にとっての南海ホークスと似た、いやより「被虐」的ともいえる状況の中での「経験」であった。南海ホークスと同様にチーム成績は低迷し、ついには「黒い霧事件」で存立の危機を迎える。上記のサブタイトルを掲げたことから、できれば稲尾がライオンズ監督を務める時代、福岡ライオンズとして生き残るところまで何とかお話しできればと思っている。

 

 

会員各位へのお知らせ 2020/08/30


会員各位へのお知らせ

井上章一 

 このたびは、新型コロナとよばれる感染症のおかげで、社会はたいへんな混乱を余儀なくされています。現風研も、その例外ではありません。通常の例会も、今は開催をひかえています。のみならず、今年は年末の総会もひらかないことを、きめました。理事ら一同の総意で、今年は断念しようということになっています。ここに、会長としてその決断を、各位へおつたえするしだいです。ただし、会費はちょうだいいたしません。何もできないのだから、お金をいただくわけにはいかないと、判断いたしました。会費の徴集が心おきなくできる日常を、はやく回復させたいと、今はねがうのみです。

 感染症対応はたいへんです。でも、この状況でもたらされる風俗面の現象を、ひややかに記憶しておくことも大事なのではないでしょうか。

 マスク、フェイス・シールド、夜の街…。この時期に、現風研ならではのレポートが作製されるされることも、ねがっています。

・2021年度総会は、書面開催となります。

・2021年度会費は、徴収しません。

・9月以降も、活動休止は続きます。

 

 

現代風俗研究会の活動に関するおしらせとおねがい 2020/05/06

一般社団法人現代風俗研究会 会長 井上章一

 さきに、3月例会(4月4日開催予定)について延期のおしらせをいたしました。その後も新型コロナウイルスの感染状況は好転しているといえず、5月例会、7月例会についても通常の開催は困難だと判断いたしました。理事会でも検討し、8月末まで、現風研例会およびプロレス文化研究会例会・新風俗学教室の開催、会報の発行などの活動を停止することにいたします。

 なお、9月例会の開催をもって、会の活動再開といたします。
 

 例会は、以下の要領で9月に再開することを考えています。

日時・会場 いずれも未定
話題 「西鉄ライオンズがあったころ―神様・仏様・稲尾様―」(仮)
話題提供者 色中亭達磨(松田隆典・滋賀大学教授)
 

 ただし、感染状況によっては9月以降の活動もひきつづき停止するばあいがあります。くわしくは、8月末か、9月のはじめごろ、あらためて連絡をさしあげます。

 なお、事務局についても8月まで閉鎖いたします。この間の業務についてご不便をかけるかもしれませんが、ご理解をねがいます。
 

 さいごになりますが、会員のみなさまの健康と安全をねがっております。

 

 

2020年度2月例会のご案内 2020/02/01
日時:2020年2月8日(土)午後2時〜

場所:徳正寺さん

発表者:輪島裕介さん(大阪大学 准教授)

タイトル:「『ディスコと日本人』への旅」

概要:
発表者は2015年に『踊る昭和歌謡』という小著を刊行した。大正末のダンスホールから現代のSNSにおける「踊ってみた」文化までを念頭に置いて、(単に演者が踊るだけでなく)踊ることを通じて受容・享楽される大衆音楽の、日本における系譜を描き出そうとした。その問題意識を引き継ぎ、目下、『ディスコと日本人』という著作を構想している。それは、昭和30年代を中心に扱った前著の時代的な続編というに留まらず、前著では「歌」に対する「後景」に留まっていた「踊る場所」を主題化することを通じて、同じく前著では十分に論じられなかった「どう踊るか」という問題について本格的に考察することを目指すものである。より具体的には、「各人が基本的なステップを即興的に組み合わせて踊ること」と「予め決められた振り付けを実行すること」の分離がいかに現れ、産業化・制度化されていったかを検証する。そのことによって、昨今猖獗をきわめる「踊る文化」が多くの場合後者に還元される傾向を批判的に歴史化し、別の可能性を展望してみたい。さらに、相異なる外来文化が特異な仕方で融合し土着化した例として、1970年代末から80年代初頭の大阪・アメリカ村における「サーファーディスコ」の誕生や、82年に大阪ミナミに開店した「マハラジャ」と日本独自の洋楽ジャンルと言える「ユーロビート」の形成についても検討したい。当時「現役」だった方々のお知恵をぜひとも拝借したいと願っている。

 

 

2019年度総会のご案内 2007/07/16
一般社団法人現代風俗研究会の総会を以下の要領で開催します。
年末のお忙しい時期だと存じますが、ぜひご出席願います。

日時 12月7日(土)14時~
場所 京都精華大学 黎明館 L-102
*今年はいつもの教室の隣になりますのでご注意ください。
(京都市左京区岩倉木野町137 電話:075-702-5100)


記念講演
「博覧会研究と私」

橋爪紳也
(大阪府特別顧問/大阪市特別顧問
 大阪府立大学研究推進機構教授/
 大阪府立大学観光産業戦略研究所長
 日本ディスプレイ業団体連合会理事
 京阪ホールディングス株式会社取締役)

 仮設建築と展示空間の研究、盛り場や商業施設など変化の著しい都市空間の計画論を、生涯をかけて深めたい研究主題に掲げてから、30年あまりが経過した。博覧会のパビリオンなどの展示場、および博覧会の会場計画も、研究の柱のひとつとしてきた。

 今日にいたるまで内外の博覧会に関わる歴史的研究を継続、『日本の博覧会』『人生は博覧会』『1970年大阪万博の時代』などの著作を発表した。また1970年大阪万博のメモリアル施設である「EXPO70パビリオン」の展示を監修、2010年上海世界博覧会では大阪館のプロデューサーを務めた。さらにサラゴサ万博やドバイ万博では日本館の構想立案に参画、2025年大阪・関西万博に関しては、構想検討の当初から現在まで、理念構築や会場計画立案に深く関与している。

 いっぽう現代風俗研究会にあっては、現代遺跡探検隊の活動として、博覧会の跡地の変化や移築されたパビリオンの動向を調査、「現代遺跡 現代風俗91」「20世紀の遺跡 現代風俗2002」に報告を掲載した。

 あわせて「太陽の塔」を文化財にという想いをこめた文章を、他者に先駆けて寄稿した。1970年大阪万博に関する資料の保存活用に関して、長く関与することになる契機となった小論である。2020年は、1970年大阪万博の開催から50年の節目となる。「太陽の塔」が文化財となる機運が高まることが予想される。

 また「現代遺跡 現代風俗91」にあって私が着手したパビリオンの移築に関する調査は、数人の後継者によって補足されてきた。多くの人の協力によって取りまとめられた成果を、この秋、「EXPO70パビリオン」の特別展「大阪万博ビフォーアフター展 〜あのパビリオンはいまどこに」(橋爪監修)で報告している。

 講演では、1970年大阪万博の経験から始まる博覧会研究に関する想いとともに、中心的な役割を果たしてきた2025年の大阪・関西万博の構想と会場計画の概要について、報告を行う予定である。

 


■過去ログ

 

 

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